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GASの基礎知識・書き方について紹介します。

Google Apps Scriptでの組み込みオブジェクトについて

Google Apps Scriptでは、様々なデータを扱うための「組み込みオブジェクト」というものがあります。これらのオブジェクトを使うことで、プログラムを書いたり、データを操作したりするのがとても簡単になります。今回は、主な組み込みオブジェクトの概要について紹介します。

Number:数値を使うラッパーオブジェクト

プログラミング例

function 数値の例() {
  let 数値 = 123.45;
  console.log(数値); // 123.45
  let 整数 = Math.floor(数値);
  console.log(整数); // 123
  let 小数点以下切り上げ = Math.ceil(数値);
  console.log(小数点以下切り上げ); // 124
}

Numberオブジェクトは数値を扱うためのラッパーです。このオブジェクトを使うことで、数値の計算や操作を行うことができます。

String:文字列を扱うラッパーオブジェクト

プログラミング例

function 文字列の例() {
  let 名前 = "太郎";
  console.log(名前); // "太郎"
  let 挨拶 = "こんにちは、" + 名前 + "さん";
  console.log(挨拶); // "こんにちは、太郎さん"
  let 文字数 = 名前.length;
  console.log(文字数); // 2
}

Stringオブジェクトは文字列を扱うためのラッパーです。文字列の結合や文字数の取得など、さまざまな操作が可能です。

Boolean:真偽値を扱うラッパーオブジェクト

プログラミング例

function 真偽値の例() {
  let 例1 = true;
  console.log(例1); // true
  let 例2 = false;
  console.log(例2); // false
  let 比較 = (10 > 5);
  console.log(比較); // true
}

Booleanオブジェクトは真偽値(trueまたはfalse)を扱います。条件の判定結果を保持するために使用されます。

Array:配列を扱うオブジェクト

プログラミング例

function 配列の例() {
  let 果物 = ["りんご", "バナナ", "みかん"];
  console.log(果物); // ["りんご", "バナナ", "みかん"]
  let 一番目の果物 = 果物[0];
  console.log(一番目の果物); // "りんご"
  果物.push("ぶどう");
  console.log(果物); // ["りんご", "バナナ", "みかん", "ぶどう"]
}

Arrayオブジェクトは複数の値を一つの変数にまとめて管理するためのオブジェクトです。要素の追加や取得が簡単に行えます。

Function:関数を扱うオブジェクト

プログラミング例

function 関数の例() {
  let 足し算 = function(数1, 数2) {
    return 数1 + 数2;
  };
  let 結果 = 足し算(3, 7);
  console.log(結果); // 10
}

Functionオブジェクトは関数を扱います。関数は特定の処理をまとめたもので、再利用可能なコードのブロックです。

Object:すべてのオブジェクトのベースとなるオブジェクト

プログラミング例

function オブジェクトの例() {
  let 生徒 = {
    名前: "花子",
    年齢: 10
  };
  console.log(生徒); // {名前: "花子", 年齢: 10}
  console.log(生徒.名前); // "花子"
}

Objectオブジェクトは、すべてのオブジェクトの基礎となるオブジェクトです。プロパティと値のペアを持ち、さまざまなデータをまとめて管理することができます。

Date:日付や時刻を扱うオブジェクト

プログラミング例

function 日付の例() {
  let 今日 = new Date();
  console.log(今日); // 現在の日付と時刻
  let 年 = 今日.getFullYear();
  console.log(年); // 現在の年
}

Dateオブジェクトは日付と時刻を扱います。現在の日時や特定の日時を取得・操作することができます。

RegExp:正規表現を扱うオブジェクト

プログラミング例

function 正規表現の例() {
  let 文字列 = "こんにちは、世界!";
  let 正規表現 = /世界/;
  let 結果 = 正規表現.test(文字列);
  console.log(結果); // true
}

RegExpオブジェクトは正規表現を使って文字列の検索や置換を行います。パターンに基づいた文字列の操作が可能です。

Error:例外情報を扱うオブジェクト

プログラミング例

function エラーの例() {
  try {
    throw new Error("エラーが発生しました!");
  } catch (エラー) {
    console.log(エラー.message); // "エラーが発生しました!"
  }
}

Errorオブジェクトは、エラーメッセージやエラー情報を扱うためのオブジェクトです。プログラムが予期しない状態になったときに使用します。

Math:数学的な定数と関数を提供するオブジェクト

プログラミング例

function 数学の例() {
  let 円周率 = Math.PI;
  console.log(円周率); // 3.141592653589793
  let 二乗 = Math.pow(3, 2);
  console.log(二乗); // 9
}

Mathオブジェクトは、数学的な計算を行うための関数や定数を提供します。特に、数学の演算を行う際に便利です。

JSON:JSON形式のデータを操作する機能を提供するオブジェクト

プログラミング例

function JSONの例() {
  let 生徒 = {
    名前: "太郎",
    年齢: 12
  };
  let 生徒JSON = JSON.stringify(生徒);
  console.log(生徒JSON); // '{"名前":"太郎","年齢":12}'
  let 生徒オブジェクト = JSON.parse(生徒JSON);
  console.log(生徒オブジェクト); // {名前: "太郎", 年齢: 12}
}

JSONオブジェクトは、JSON形式のデータを操作するためのオブジェクトです。JavaScriptオブジェクトとJSON形式のデータを相互に変換することができます。